日付:2014.5.1〜3
2013.5.1〜3 ちょうど一年前のソロ山行記事へ足の具合も良くなり今年のGWはガッツリ山に入ろうと思い
3泊4日で甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳をサリー、三上と3人で目指しました・・・
が・・・

1日は、昨日までの雨上がりということで移動日、テン場までのアクセスにあて
12:30 戸台発のバスにて歌宿までやって来た。
一緒のバスに、業界では有名なヤマケイの取材陣も一緒に乗っていた。
実は、バスに乗る前にそのヤマケイの方々を探していたねえちゃんに
「すいません、ヤマケイの方ですか?」と間違われるという一幕があった。

それはともかく、
実は私は、先週の出張で腰を痛め、ちょっと不安が残る中での出発だった。
そして、
これが、私が元気にザックを担ぐ最期の姿となるのであった・・・

雲が出てきたがまだ、甲斐駒が姿を現していた。

30分くらい歩いたところ平右衛門谷付近の雪渓を越えたところで
ヤマケイの取材陣を迎えに「こもれび山荘」の車が迎えに来ていて
なんと、人は乗せられないが荷物だけでも運んでるくれるとの事!
腰に不安がある私にとってはとてもありがたくお願した。
そのとき、荷台に乗せるため勢いつけて持ち上げた際・・・
「グギッ」と一瞬、腰に激痛が走った。
激痛に顔が一瞬しかめたが、その後歩けないほどではないが
左の腰が歩くたびにピキピキいっていてサリーと三上には黙っていたが
山荘までの林道歩き中ずっと、明日の行動について一人会議をしていた・・・

そんなことは知らず、2人は
軽い身になった私たちは、雨が降ってきてもルンルンでその先を進んだ。

荷物はこもれび山荘に置いていただいていたので取りに寄った。

荷物を運んでもらった直後から結構、雨が本降りになり
カッパがびしょぬれ、そしてなぜか私はカッパの下をはいていなかったので
ズボンがびしょぬれ、しかも変えのズボンは持ってきてなかったのだ!
そんな濡れた身体が蒔ストーブでぽかぽかの暖かい山荘に入ったら
なんだかゆっくりしてしまって三上と2人でビールを注文、サリーは
挽きたてコーヒーを注文してゆっくりしてしまった。
さらにぬれたカッパは乾燥室を使って乾かしていいよとのことで
ほんとにありがたかった。
ああ、このままここに泊まりたいとテント泊の人々は皆思ったはず。
そして、私の腰は徐々に悪化し
一人「明日は、というか今回は登れないかもしれない・・・」と思っていた。

テント場に着き、テント設営もままならない。
やっぱ明日は無理っぽいとサリーと三上に報告。
明日はサリーと三上2人で行くことにしてもらった・・・

ああ、なんてことだ・・・お〜ジ〜ザス・・・
私はもう、こんな状態でテント内で痛くて座ることも出来ず
寝返りも出来ず苦しんだ。
ごらんのとおり、寝袋にも入りきれずサリーに手伝ってもらって何とか寝ることができた。

寝返りのたびに激痛があったが結構ぐっすりと寝ることが出来た。
明け方4時ころ、満点の星空を撮影したいというサリーに
設定の仕方を教え撮った小仙丈と星
私はそれどろこではなく、明日のわが身の不安でいっぱいだった・・・

6時前にサリー、三上を見送る
写真はサリーと三上が撮って、私がこの記事を書く。
今回もめちゃんこ天気良かった。
私の登った去年もかなり良かったので記憶が鮮明に残っている。
だから、2人の盛り上がり具合が手に取るように解る。
なので書ける。

テント場から林道へ出てすぐの登山道より登ること2合目あたりか?
急にこの、心に刺さるような美しい北岳に歓喜する。

あれは、私が去年の秋に行ったアサヨ尾根か

2時間弱で樹林帯を抜けると真っ白いな小仙丈ケ岳が見えてくる。
この時、私は仰向けになるしかないので持参してきた
宮部みゆきの「模倣犯」の3巻を読んで現実を忘れ、
ふと、本をどけると、この雲ひとつ無いすばらしすぎる青い空と
しらかばの白い木々に「ああ、登っていれば最高だな〜」と
思い、ちょっと動けば激痛に顔を歪め
「明日、どうやって帰ろうか・・・」
と現実に悩むことをひたすら繰り返し、太陽光に蒸された
テント内で過ごしていた。

富士山も見える

もうここからは楽しさしかないのである。

振り返れば甲斐駒ケ岳

小仙丈ケ岳への急登もたのしい
今年はずいぶんと雪が多く残っているようだ

北岳が勇ましい

やはりこの辺からのカールの眺めが最高

美しすぎます

踏み外さないよう、慎重に

ここからはずっとこの景色を眺めながら

登っちゃいましたね

そして、山頂で昨日一緒にきたヤマケイの取材のおねえさん達
取材されたそうで、来年4月号の「ワンダーフォーゲル」にサリーと三上さん
の写真が掲載されるかも・・・

皆そうだが、いつまでもココにいたいという気持ち

惜しみながらくだる

ケツがビチョビチョになるけど・・・

わあ〜〜

あ〜〜

惜しみながら樹林帯にはいり、後は黙々下るだけ
私は計画では14時にテント場にもどる予定なので
サリーがちょっと遅れるとして、15時まえから
リハビリもかねてテントの外へでて、テーブルにすわり待っていた。
しかし、待てど暮らせど来なかった。
おかげで隣でご飯を食べていた方と1時間半ほどお話させていただき
楽しい時を何気に過ごすことが出来た。ありがとうございます。
ブランデーを勧められたが、ホントは超飲みたかったのだが
腰の具合と明日の帰りが不安で、気持ちだけいただいた。
また、どこかでお会いできれば是非一杯やりたいものです。

戻ってきてからは、私が3品ほどツマミを作り
明日の深刻なご相談をした。
「ごめん、何とか歩けるかもしれないけど荷物は担げません」
「よって、三上氏に担いでもらうことになると思います・・・」

ありがたい。
持つべきものは友である。
心よく、バス停まで2往復してもらえることに。

なんとも情けない私の後姿。
なんとかストック使って歩けるまで回復

鋸岳の大キレット
風が心地よい

ありがとう三上

そして、さようなら
地球の平和を守るため帰っていくウルトラマンのようであった。
一生、忘れられない日でありました
ああ、ほんとにありがたい。謝謝